ERPC、ハードウェア価格急騰を受け Solana 向けベアメタル製品全般の緊急価格改定を実施

ELSOUL LABO B.V.（本社：オランダ・アムステルダム、代表取締役 CEO：川崎文武）と Validators DAO が運営する ERPC は、ハードウェア価格の急騰を受け、Solana 用途向けのベアメタル製品全般について緊急の価格改定を実施することを発表しました。

本価格改定は、2025年12月15日（月）より適用されます。今週末までの期間は、限定在庫に限り現行の特価価格にてご契約いただけます。すでにご契約中のサブスクリプションにつきましては、価格変更はございません。日頃より ERPC をご利用いただいているご利用者の皆様に、心より御礼申し上げます。

背景：Solana 向け高速インフラは「データセンター選定」から始まる

ERPC は、高速かつ安定した Solana インフラを実現するため、まずデータセンター選定から着手してきました。その過程で、すべてのデータセンターが Solana の高負荷・低遅延用途に好意的ではないという現実に直面しました。

Solana のリソース要求は非常に高く、ノードを稼働させるだけでもデータセンター向けの大型サーバーと高性能 CPU を必要とします。加えて、ネットワーク要件も厳しく、高速ノードを成立させるためには CPU を常時フルターボで安定動作させる必要があります。

しかし、データセンターの視点では省電力運用の方が収益性が高く、ターボ動作を常時許容する運用は一般的ではありません。少量ロットでこれを保証してもらうことは難しく、そもそも提供しないデータセンターが大半を占めています。

ハブとなるデータセンターとネットワーク品質の重要性

Solana の高速通信では、単に十分な帯域があるだけでなく、混雑時にも影響を受けにくい大容量アップリンクと安定した ISP 品質が重要になります。ネットワークは空港と同様に、ハブとなる拠点ほど接続経路が多く、結果として通信品質が安定します。

そのため、適切な IX への帯域増強を継続的に行い、ISP レベルで高品質なネットワークを維持している、信頼できるデータセンターを選定する必要があります。ERPC では、こうした条件を厳正に精査した結果、ごく限られた厚い信頼のおける数社とのみパートナー契約を結び、リソース供給を行っています。

これまでの拡大と、現在起きている構造変化

ハブとなるデータセンターの重要性は、まだ市場全体に十分浸透していない状況でした。そのため、私たちは比較的早い段階からこれらの拠点に投資し、リソース拡大を進めることができていました。

また、ERPC としては利益よりもプラットフォーム品質を最優先とし、サーバーリソースからはほとんど利益を取らずに開発と拡販を進めてきました。エッジとなる高品質データセンターにリソースを集中させることが、プラットフォーム全体の品質向上につながると判断してきたためです。その結果、現在の強固なネットワークと高品質な Solana インフラが成立しています。

一方で、同様にレイテンシと品質を突き詰めていくと、世界的に同じデータセンターへ需要が集中していきます。高品質なデータセンターは物理的に数が限られており、今後はプレミアム価格が定着していくことが予想されます。

ハードウェア価格急騰と緊急価格改定について

昨今の AI・ブロックチェーン需要の急増により、RAM 価格の高騰が顕著になっていますが、実際には CPU、ストレージ、ネットワーク関連機器を含む、ほぼすべてのハードウェア価格が急騰しています。

ERPC としては、引き続き可能な限り拡大を優先し、低利益構造を維持していく方針ですが、仕入価格の急激な上昇を受け、今回の緊急価格改定を実施する判断に至りました。私たちの第一優先は、常にパフォーマンスとクオリティです。これを犠牲にする選択、あるいは厳選したプレミアムデータセンターを選ばないという選択は行いません。